前立腺に発生する代表的な病気は前立腺肥大症と前立腺癌の2つですが、それ以外にもさまざまな病気が存在します。
発症例の多いものとしては、まず前立腺炎が挙げられます。前立腺炎には、急性前立腺炎と慢性前立腺炎の2種類があります。
その他、前立腺結石や前立腺結核、前立腺肉腫なども前立腺に関連する疾患です。この中では前立腺肉腫が最も稀で、しかも悪質な病気となります。
慢性前立腺炎は、多くは壮年期の男性に起こります。急性前立腺炎から移行して慢性的なものとなる場合と、最初から慢性症である場合とがあります。原因は主に腸内細菌であると言われていますが、クラミジアなどの性病が原因となる場合があるとの説もあります。
症状としては、各種排尿障害、尿道、膀胱、会陰部、腰、大腿部などの疼痛、性欲減退、勃起不全など、さまざまなものが挙げられます。
慢性前立腺炎の場合、急性前立腺炎と比べるとやや診察が難しいと言われています。まず、慢性前立腺炎は、検尿による検査効果があまりありません。また、直腸診を行った場合も、診断が困難な場合や、前立腺癌と誤診される場合などがあります。前立腺液を採取し、その中に含まれる細菌を観察することで検査する手法もよく用いられています。
なお、慢性前立腺炎では、血液検査も効果がありません。
慢性前立腺炎には、決定的な治療方法はないようです。通常、抗菌剤などの薬剤を用いた化学療法と、前立腺のマッサージなどによって長期的に治療を行ないます。通常、症状はすぐには完治せず、一進一退を繰り返す状態が長期間続くことが多いようです。
また、細菌によらない慢性前立腺炎を特に「慢性非細菌性前立腺炎」と区別する説もあります。こちらは陰茎に痛みを覚えたり、射精痛が起こったりします。治療は細菌性の慢性前立腺炎とほぼ同様ですが、消炎酵素剤や安定剤を使用した治療を行ないます。